top of page
検索
  • hikari4876

カットの精度(差)について…

更新日:5月30日

当店HP冒頭の、「その設計技術はロングまでのすべてのスタイル造形にフィードバックされ…」というのについて説明します。


以前、老人ホームに出張に行った際に「1000円カットのお店とどう違うの?」という方が数名いたのでそれを例に挙げて簡単に説明しようかと思います。


値段については1000円カットとは「カットの質」「シャンプー」「顔そり」が違います。


シャンプー、顔そりは説明不要なので、「カットの質」について説明すると「設計力」「行程(仕事量)」がまるで違います。

通常技術者がカットを行う場合、「設計」を行い、その設計図を基にカットを行います。

安いお店の技術者の場合、主にその設計図の質すら低いし、仕事量は遥かに少ないです。


一例をあげると…

安いお店の技術者の設計図は以下の図ような質でしかありません。





また、施術工程もこの程度で、私も大型スーパーの安いお店を通りかかった際に面白がってみていますが、トップセクションを3回(スライス3回分)直上に引き上げ、鋏を入れただけで終わっていました。(以前、普通料金を取るお店ですらこの程度の質もありました)


これ(3回)でカットされた髪(トップセクション)は以下の図のようになります。


そうすると、まともに髪は流れません。また、流れない髪型以外にも短い髪型(角刈りなどが代表)など刈れるわけがありません。上記の図の様な3つのデコボコの出来上がりになります。


これ(設計図、工程)は一般的にも美容師に多く見られる傾向で、美容師がUPしているyoutubeなどのカットの動画を見ても分かるのですが、程度の差があるにせよ、美容師の対象が「長い髪」であることによって、こういった粗雑な設計+施術の方が多くなる…と言えます。

髪の毛が長い=施術対象のお客様が気づきにくい=誤魔化しやすいからです。


またその傾向は、どうしてもこの「展開図(設計図)」を人に伝える際に、頭が球体(3D立体)なので、平面(2D)に起こすと情報が極端に減少することにも起因します。


私が人に教える場合であったとしても、上記展開図ほど粗雑ではないものの、実際行っている設計図+施術工程より劣化した図面しか書けません。

例えば、角刈りの展開図などはとても1枚では書けません。

でも、そこをあえて1枚でかなり劣化した図面を書いたとします。

それを、「(その1枚だけの2Dの展開図が)角刈りの設計、施術のすべて…」と受け手が解釈した場合、劣化した技術しか習得できないのは必然と言えます。

その場合、現実として「角刈りは刈れない」となります。


ただ、髪がある程度長い場合(髪質もプラスする)は誤魔化せるんですよね。

でも見る人が見れば「質」はまるで違います。

逆に短い髪で考えた場合、角刈りでこの工程を行わないと、誰が見てもおかしな髪型になる…


ちなみに、私の設計図、施術工程の場合、上記図面で言うならトップセクションは縦に5分割×横に6~7スライス(分割)はしています。(そもそも「分割する」という概念すら間違っていますが、わかりやすい様に…)

つまり、トップセクションだけでも30回(スライス30回)は確実に行っています。(それでも30個のデコボコと考える)

実際はそこに「チェックカット(クロスチェック、同じ個所を別角度で重複してチェックカットする)」も含むのでもっと(倍近く)行います。

それでやっと「正確なカット」「滑らかなカット」と言えるかと思います。





例:


例えば、上記のボブスタイルを作る場合、上記の画像の教え方(トップからサイドにかけて4分割で説明)はまだ丁寧な方です。

メンズスタイルなんか以下の図のように2分割(全体で4分割:上、横、後ろ)がほとんどです。

安いお店の場合は、これがほとんどだし、一般の理美容店でもこのレベルの方もざらにいます。



でも、私なら(私の解釈の仕方)「分割すらしない」です。

「分割する」「分割してよい」と考える自体が間違い~傲慢と言えます。

上記いずれの考え方でも角刈りは刈れません。


角刈りの設計図、工程をあえてわかりやすく言うなら、上記図面の「22.5度」と「40度」の間にもう1,2工程入れる…という感じに「なめらか」にステムアップしていきます。

で、実際はそこから「クロスチェック」の工程を行います。


このように「角刈り」も「ボブスタイル」「ワンレングス」などでも基本設計図作成は同じはずなのですが、誤魔化せるから省略しているか、設計する能力がないか?そもそもそういった概念すらないか?のいずれかゆえに美容師…さらには多くの理容師も角刈りはできない現実となっています。

逆に言えば、まともな設計図が頭の中で書けるのであれば、美容師だろうが角刈り(セットしないでスタイルになるベーシックな角刈り)はできて当たり前と言えます。


でも、何度も言うようにある程度髪が長ければ誤魔化せる…

短いスタイルは丸刈りやセニングシザー(スキばさみ)でごまかしやすいスタイルですし、ある程度の短さであれば、「髪質(素材の悪さ=頭の形やくせ等)」のせいにして「セットが必須」として誤魔化せますし…

しかも、本当に髪質でセットしなければできないスタイルも存在する…(スーパーサイヤ人のような髪型)

結構誤魔化し放題、言い訳し放題ですね。

よくある美容師の「セットが必要」「自分でセットするとうまくいかない(かっこよく再現できない)」という常識は基本的に間違っていると思います。

(私もできないものはありますが、セットを必要としない限界は高いのでは?という感じ…)


なので、通常の料金を取っている理美容師ですら能力やら概念などから程度が低く、安いお店と変わらない質のこともざらにあります。

このように普通の理美容師自体も何が本当かわからないので「1000円カットとの差がわからない」が普通に成り立ちます。


ここの考え方の差ですね。


ちなみに、老人ホームはセットなどしないのでごまかしがきかないために、実際私がカットを行うと、比較的髪の長い女性の方でも安いお店との差は歴然に分かるらしいです。



閲覧数:11回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comments


bottom of page